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あのころの未来―星新一の預言 (新潮文庫)
最相 葉月
定価 :
¥ 540
発売日 :
2005/08
出版社/メーカー :
新潮社
おすすめ度 :
(9 reviews)
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カスタマーレビュー
膨大な知識量から生まれた預言
, 2009-03-05
ネット社会、臓器移植、ロボット工学、医療関係、さまざまなテーマを
取り上げている星新一のショートショート。書かれてからかなりの年数が
たっているが、そのどれもが色あせることなく、今も新鮮な驚きと感動を
持って読むことができるのには本当に驚かされる。その中には、まさに
未来を予言したといっても過言ではないものがある。それは単なる想像の
産物ではない。膨大な知識量がある星新一だからこそ書くことのできた
ものだ。ほかの人には決してマネできないだろう。科学のめざましい発展は
続いている。今の世の中を見たら、彼は何を感じ何を思うだろうか?また、
これから先の未来をどんなふうに描いただろう?この作品を読みながら、
そんなことを考えずにはいられなかった。
要するに最相氏が未来を憂いだエッセイ集です。
, 2008-06-17
星ファンとして購入してみましたが、巻末の星夫人との対談の中で、
星夫人が話されている通り、この本は「星の小説を元に最相さんが考えたり
感じたことを綴ったもの」です。それも最相氏の得意分野「生命科学」に
関する内容が大部分を占めます。そして、他の方が指摘されている通り、
取り上げた星氏の短編をひっくるめてネガティヴな結び方をするお話が
多いので、読んでいてあまりいい気持ちがしません。
ただ、そういった内容になった理由として解説の福岡氏が、現代科学が
あまりにも、モラルや現実的な社会状況を見据えていないことに最相氏が
半ば絶望を感じているからではないか、と指摘されおります。
正直この本、読了するには辛いものがありましたが、この福岡氏の意見で
大いに納得させられました。
著者の持論がとうとうと語られる。
, 2008-05-29
先ず、書名と内容に大きな隔たりがあり驚いてしまう。
星氏は未来を希望を込めて明るいものと想像し、その中で
エンターテインメント性を持たせるために未来の技術やデバイスを
悪用する未来人を登場させていると思うのだが、
最相さんの話はとにかく暗い方、暗い方へ突き進む。
読み進むうちにうんざりしてしまう。
未来はただ明るいだけであるはずは無いが、ウイットに富む星氏の
小説の考察であるなら、そこに孕む暗黒面についてももう少し面白おかしく
話を膨らませて欲しい。作者は本当に星氏の小説を楽しんだのか。
星氏の小説を利用して、自身の得意分野の取材で得た知識や持論を
これでもかと押し付けてくる。さすがに最相さんも少しまずさを
感じるのだろうか、その免罪符としての星夫人との対談。
星新一氏も草葉の陰で苦笑しているのではないだろうか。
なんといふ空疎な
, 2006-06-02
大物漫画家の物故後、残された出版社やプロダクションが遺産であるキャラクターを古びさせまいとあの手この手なのを見ていて思う。「大変だなあ」と。しかし、どのような場合でも忘れてならないのは、漫画家の残した遺産への理解と愛情であろう。
さて、本作。副題に「星新一の預言」とあることからも判るように(何故「予言」ではないのだろう)時事風俗を扱わなかった作家、星新一のショートショートを現代の時事風俗と結びつけて論考し、「星は未来を予言していた」的な結論で結ぶエッセイ集である。例えば「声の網」はネットの先取りである、とか。
しかしながら惜しむらくは、著者の「私の言いたいこと」があまりにも全面に出過ぎ、引用されたショートショートとエッセイの内容の乖離が激し過ぎる点である。明らかなこじつけ、テーマの誤読(私見だが、「最低十人に転送してください」など、まさしく採り上げられたショートショートの中で星新一が皮肉った人々の心性に、作者自身が陥ってしまっているように思う)が多々見られる。中には、「あれ、そのテーマなら星新一の作品の中でもそれじゃなく、『○○』を採り上げた方が……」と思われるエッセイもあったのだが、あとがきで作者が星新一の作品に関して、中学時代に読んで以降、最近に至るまで全く読み返しておらず、内容もすっかり忘れていたこと、本書の元となった連載も、作品を読み返しながら続けたことを邪気なげに告白しているのを見て、全身の血液が猛烈な勢いで逆流するかのような衝撃を覚えた。
星新一が好きならば、読まない方がいい。好きな作品がこんな形で踏み台にされているのを、喜ぶファンはいないであろうから。
現在が未来なんですね
, 2006-01-14
何気なく手に取ってよんだんですけど、彼の先見の明って言うのはすごかったんだなーって思い知らされますね。
僕が小さいときにSFだったことが今、現実にあって、夢物語の中で語られていた問題までもが今は存在しているんですよね。
星新一の本は小・中・高・大学、社会人、それぞれの時期にはまった時期があって読んでいたんですが、実社会に結びつかなかったんですよね。でもこの本を読んだら、今、ここに存在してもおかしくないくらいにリアルなんですよ。
作者の最相さん、生命科学関係のルポタージュを多く手がけているそうで、彼女の語る星新一の描いた未来像が現状にとてもよく似ていること。そして彼がショートショートの中で危惧していたことが本当に起こり始めている。という話をエッセイの形で?分かりやすく解説されています。
この本読んで、星新一のショートショートの見方が変わるのかな?改めて星新一の本、読んでみようかなーって思ってます。
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