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複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち (新潮文庫)
ふくざつけい―かがくかくめいのしんげんち・さんたふぇけんきゅうじょのてんさいたち (しんちょうぶんこ) / M.みっちぇる わーるどろっぷ, Mitchell M. Waldrop, たなか みつひこ, とおやま たかしせい
M.ミッチェル ワールドロップ
,
Mitchell M. Waldrop
,
田中 三彦
,
遠山 峻征
定価 :
¥ 980
発売日 :
2000/05
出版社/メーカー :
新潮社
おすすめ度 :
(18 reviews)
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カスタマーレビュー
はじまりは期待されていなかった
, 2008-06-14
日本語版オリジナルは1996年6月30日。知の革命とも言える『複雑系』の生い立ちを綴った作品。筆者はワシントンD.C.在住のサイエンス・ジャーナリストで、ウィスコンシン大学で素粒子物理学の博士号を取得している。
読み出すと複雑系という学問の生い立ちは極めて阻害されていたことが分かる。しかし、今では生命現象から政治・経済すべてにこの考え方が導入されている。映画でも2004年1月23日リリースの『バタフライ・エフェクト』などはその理論を映像化した作品ともとれる。タイトルの『バタフライ・エフェクト』というのは所謂カオス理論の思考実験の一つで、『カオスな系では、初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす』ということを詩的に表した表現だ。よく言う『風が吹けば桶屋が儲かる』のようなもので『北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる』や、『アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが、遠く離れたシカゴに大雨を降らせる』と言った表現がしばしば使われる。今や様々な事象がここでのサンタフェ研究所の理論なしでは説明しきれないのだ。
しかしながらこの本を読了する頃にはこの学問は未だ全体像を見いだし切れていない、と感じるのは僕だけだろうか。興味が尽きないテーマだけに今後の進展を知りたい。
History of Sciences of Complexity
, 2008-04-02
An excellent account of history of sciences of complexity, the book provides insights into scientists' struggle to tackle the issues of complexity.
当時は感心したが...
, 2007-11-01
従来の単一分野の学問では解けないカオス的問題を、様々な分野の学問を統合して「複雑系」として解く手法を、当時の研究の最先端のサンタフェ研究所の人物紹介と合わせ説明したもの。当時は感心して読んだものだが、その後の経緯を見てみると机上の空論であった事が分かる。
カオス的問題として良く例に挙げられるのは、コーヒー・カップに落とした際のミルクの波紋である。この一見単純そうな問題が、単なる物理的理論では解けないのである。そこで、「複雑系」理論の登場となるのだが、今振り返って見ると、単なる異分野の学問(物理学、化学、数学、医学、気象学、経済学etc.)を組み合わせて問題に対処しようと言うだけで、殊更目新しい考え方ではない。「複雑系」という言葉の新規性に騙されていたのである。現実社会において、「複雑系」理論に最も期待されているのは恐らく、経済学と気象学であろう。しかし、「複雑系」理論は米プライムローン問題を予見しただろうか ? 同様に、エルニーニョ現象の解明に少しでも役に立ったのだろうか ? 私の知る限りでは共に「No」である。
まあ、異分野の学者達の交流に役立ったとすれば、それなりの貢献度はあったと言う事だろう。本書は「複雑系」理論を日本に紹介したという点で、やはりそれなりの意味があった本。
面白いんですが
, 2007-10-16
複雑系もブームが過ぎてレガシーなものになって来た今日このごろ、この本を読んでみました。
面白いんですが、サンタフェ研究所の人々の物語であって、複雑系のレビューにはなっていないのでは。
成功物語なのであまり科学的でないかも。また、
プリゴジンが宣伝家としてしか言及されてないとかは、このタイトルでは、フェアでないと思います。
なお、西澤潤一という人の「解説」というのがついていて、これがひどい。読まなきゃいいんですが。
物語風ノンフィクションとしては面白いです。
あたかも伝記小説!
, 2007-08-22
本書の訳者あとがきでも「多くの学者との対話で得た断片的な話、断片的なエピソード、断片的な科学的話題を、見事に、一つの読み応えのある物語に編み上げている。」と述べられている通り、「サンタフェ研究所」を舞台にした伝記小説のように興味深く読めました。
特に、様々な著名な学者(研究者)が登場し研究者間の議論等を通した科学的考察の過程が非常に参考になりました。なお、複雑系に関するサイエンスな記述も緻密・広範囲であり、著者の力量が感じられます。
分量が多く必ずしも読み易い本ではないかもしれませんが、「複雑系」を学ぶのであればまず本書を読むとよいと思います。
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