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フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
サイモン シン
,
Simon Singh
,
青木 薫
定価 :
¥ 2,415
発売日 :
2000/01
出版社/メーカー :
新潮社
おすすめ度 :
(68 reviews)
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カスタマーレビュー
数学を嫌いになった私が、改めて数学を好きにさせてくれた一冊
, 2009-01-03
公文式で計算ばかりが異様にできるようになっていた私が、中学時代に図形でつまづき、そのままずるずると高校時代も数学嫌いで通してきました。しかし、本書を読み、改めて数学の面白さを再認識させられました。
後半は、中高生には難しいかもしれませんが、両親や先生方の手助けがあれば前半部などは十分理解できる内容だと思います。私も、塾で勉強を教えていた際に、2人の生徒さんに買ってプレゼントしました。2人とも、楽しんで読んでいるようでしたので。
これぞ不朽の名作と呼ぶに相応しい
, 2008-06-06
本書を読んだ者は、魔法のような文章を体験するだろう。そして驚き、感動し、楽しむことになるだろう。間違いなく凄い名著である。
魔性の[フェルマーの最終定理]もついに人類に屈した。20世紀も終わろうかという頃になって、ワイルズという一人の天才が、コツコツと25年間かけて証明に成功したのだ。実に素晴らしい。
ところで、私は、それがどんな証明なのか知りたくて仕方がなかった。
しかし、この証明が500ページを越える大論文で、しかも数学の最先端の知識がギュウギュウに詰まったものらしく、我々一般人はそのエッセンスを汲み取ることすら難しいという。
本書は、そのフェルマーの最終定理(最終予想だったが)を、ワイルズが証明するまで、またフェルマーの最終定理をめぐる歴史のお話や逸話、そしてワイルズの証明に寄与した多くの数学者の物語と、ワイルズがどのように証明をしたのかを、実に平易な文章で説いてくれるのだ。非常に難解な話題なのだが、中学1年生の数学をマスターしていればついていけるのだ。そしてワイルズの証明を、理解とまではいかなくとも、そのエッセンスを多いに汲み取り、味わい、気持ちを共有することができてしまうのだ。
まさにサイモン・シンの魔法である。
とにかく、なんといっても面白い。そして「訳者が訳しながら涙した」といわれる感動まで詰まっているのだ。信じがたいことに、これは誇張ではない。実をいうと私も読みながら涙をこぼしてしまった。
まさか数学の本を読んで、感動のあまり涙することになるとは思いもしなかった。
改めて主張する。これは凄い名著である。これほどの名著にはそうそう出会えないと思われる。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。心からそう思える1冊だ。不朽の名作と呼ぶに相応しい。
数学はかくもドラマチックで美しい
, 2008-05-20
日本語訳は2000年1月リリース。文庫化は2006年6月1日。1967年イギリス生まれの著者サイモン・シンは英BBCのプロデューサで、元々TV番組として1996年この作品の元を作成し、1997年この本で作家デビューしている。そういった経緯からかこの作品は非常に映像的で分かりやすい。
フランスの数学者ピエール・ド・フェルマー(1601年 - 1665年)には、ディオファントスの著作『算術』を読みながら本文中の記述に関連した着想を得ると、狭い余白であるために証明を省略した。この省略された証明に挑戦する数論数学者たちの物語だ。しかし物語はそこから始まらず、フェルマーの最終定理の基となっているピタゴラスの定理からスタートする。そして、
1.フェルマー予想が偽である(フェルマー方程式が整数解をもつ)と仮定する。
2.この整数解からは、モジュラーでない楕円曲線を作ることができる。
3.谷山・志村予想が正しいならば、モジュラーでない楕円曲線は存在しない。
4.矛盾が導かれたので、当初の仮定が誤っていることとなる。
5.したがって、フェルマー予想は真である。(背理法)
に到達するまでの間、どれほどの人たちがこの問題に関わっていたが、実にドラマチックに描かれている。最後にアンドリュー・ワイルズが解読した1993年6月23日以降のミスを再度証明し直す部分が最も感動的だ。翻訳も文庫版では以降の発見事実も付加され完璧と言える。最高のドキュメンタリー作品だ。
面白いです。
, 2008-04-16
数学者になればよかったと思うほど面白いです。
ごみ処理の問題と同じくらい難しい問題がたくさんあることを知りました。
文学書としても香り高き逸品
, 2008-04-13
語り尽くされた感はあるが、自分なりに本書の感動の源泉を抽出してみると、こうなる。
1) フェルマーの最終定理という、問題そのものは判りやすいが、解決に至るまで、広く深い数学的問題に根を広げている難問を、自分のような素人にでも「判ったような気にさせる」ことができる、その記述スタイルと構成。実際、本書読了後、フェルマーの最終定理についてはなにもかも熟知してしまったかのような気分になるが、実際、ワイルズの証明を目にしたら、卒倒してしまうだろう。つまり、異次元の仮想の読書世界に、読者を誘ってくれる魅力。
2) とりあげたテーマが良かった。他にも数学の未解決の難問はいくらでもあろうが、本書を読むと、たった一つの数学上の問題を証明するために、300年を超える歳月をかけ、様々な国の様々な人間が少しずつ貢献する。そして、ある一つの偉大な達成をする。現在、これほどまでに多くの人間が、人種や国籍や主義主張、宗教の違いなどを超えて、たった一つの目的に向け、邁進することができるであろうか? 身近なところでも、たとえば、地球温暖化問題という、これからの人類の未来を大きく左右するかもしれない課題でも、いまだに、さまざなレベルで異論が渦巻いていて、情けない限りである。原水爆の全面禁止とか、貧富格差の是正とか、とにかく、フェルマーの最終定理の解明よりも簡単だと思われるにも関わらず、解決の端緒も見えない問題があまりに多すぎる。そういった中で、様々な先人の業績に上に証明を完成させたワイルズまでの永い道程は、感動を覚えずにはいられないのである。
3) 谷山豊を、ガロアなどと同列の、「夭折した若き天才詩人」的数学者として描写していること。許嫁の後追い自殺に言及する下りも、決して、通俗ロマンに堕していない。それどころか、第5章冒頭、盟友・志村五郎との本の貸し借りを巡る出会いの下りは、東大仏文科における、小林秀雄と今日出海との出会いを連想させる、きわめて文学的な情景だ。手柄争いにまつわる、アンドレ・ヴェイユの問題に関し、ほとんど一刷毛で終わっているところも、良い。(ここら辺が、アミール・アクゼルとの大きな違い)
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