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ODA(政府開発援助)―日本に何ができるか (中公新書)

ODA(政府開発援助)―日本に何ができるか (中公新書)

渡辺 利夫, 三浦 有史
定価 : ¥ 777
発売日 : 2003/12
出版社/メーカー : 中央公論新社
おすすめ度 : (6 reviews)
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カスタマーレビュー
ODAとは何か, 2009-04-14
日本の景気後退にともない政府開発援助ODAの額を減らせという議論が沸き起こるのは当然のことである。しかしながらことはそう単純ではない、なぜならば日本は国際社会の一員として果たすべき責務というものがあり、世界二位の経済大国だからである。グローバルな視点というものを国際関係レベルで設定するのか、利己主義的国益レベルで設定するのか。money is now,education is forever.の言葉が示すとおり援助総額で評価するのではなく、発展途上国が自立できるような支援を模索する必要があるだろう。
ODAの基礎を学ぶにはこれ, 2009-02-09
大学で無知のままODAについて研究しようとしたのはついこの間。
現在ODA関連の本が多く出版されている。私は多くのODA評論書や論文を読みあ
さっていた中でこの本に出合えた。本当に幸いだった、如何せん無知であったか
ら偏った評論や基礎を抜いた論文などでは私には頭を悩ませるだけだったのだから。
さてこの本は2004年初頭までのODAの基礎知識、動向、国際関係論が書いており、
非常にわかりやすい内容になっている。また政府側に立ったり批判側に立ったり
せず、客観的多角的視点によってODAを分析している。単にODAに限定した知識だ
けを提供するわけではなく、「民間投資の潤滑油としてのODA」や「世銀等の開発
計画と日本のそれ」など幅広い視野に立っていることも特筆すべき点である。大
学などの論文制作に関しては本書だけで書くことは出来ないが、一般生活をする
上では充分である。(それ以上でもあると思うが)
補足だが、5年前の情報なだけに最新のODAの本も読むことをお勧めする。
最後に読者を惑わせることなくODAについて考える余地を与える本書を良書と私は呼ぶことにした。
論拠に乏しい。, 2006-08-14
曖昧な主張をもっともらしく見せるために、都合のよいデータだけを列挙しているように読める。
東アジアのODAの成功の根拠としてGDP等の数字を挙げているが、地理的要因や政治的要因、国内情勢の大きな違いを全く考慮に入れていない。相手国の開発段階が違えばODAのGDP伸び率に対する影響が違うのは当然のこと。
これらの主張はすべて、「経済成長を促す目的以外のODAは浪費である」かのような視点から生まれている。
ガバナンスとODA有効性の関係についても、「どちらが正しいとは言い切れない」とするにとどまっている。
基本的に、資本主義を絶対とする議論から抜け出せていない。生活水準をGDPなどの数字でしかとらえておらず、実際問題としてODAがどこにどう使われていて、そのうちの何がどう問題であるかには全く触れられていない。
戦略的ODAは、政府開発「援助」ではない。「投資」とでも呼び名を変えるのが正しいのではないかと思わされる。
最新情報を踏まえた良書, 2006-06-05
著者が政府のODA改革に携わっただけあって、最新の政府与党の報告書も踏まえた内容に仕上がっています。
ODAの歴史的経緯から、求められた役割の変遷を述べ、現在のニーズに合わせた供与基準、評価方法の在り方を提示するという構成になっています。
世銀や欧米との比較も述べられており、互いの戦略・思惑の違いから生じる仕組みの違い、評価基準の違いも概観されており、情報集としても使えると思います。
世論の懸念に応えつつ、若干援助関係者への配慮が見えつつも、冷静に援助の今後を見据えた議論が展開されており、批判派にも推進派にも参考になると思います。減点なし、文句なしでお勧めします。
日本のODAを大局的に概観している, 2006-04-03
ODA関連の就職を受ける際に読みました。本書の他の本と異なる特徴は、建設的な意見・提案が述べられている点でしょう。他の本が、一部の成功事例を賞賛したり、一部の失敗事例を批判しODA政策全体を批判している中で、バランスの取れた書籍だと思いました。
本書は、1章の日本型ODAの特徴から入ります。そこではODAの理念やいままでどのような援助を行ってきたのかについて述べられています。2章では、米国と世界銀行の援助政策について振り返り、それと対比させる形で日本のODA政策について考えを深めます。さらには第3章で、ODAを受け取る側である途上国の課題からODAのあるべき姿を模索し、民間投資を誘発する「触媒」としての機能を重視したODAを推奨しています。第4章では現存するODA批判を、4つに分類し(1.環境・住民移転問題、2.商業的援助、3.借款の割合の問題、4.曖昧な供与基準)、それぞれについて反論しています。第5章では、日本が今まで重視してきた東アジア地域での日本のODAが果たしてきた役割と、地域の新たなる課題を上げています。そして最終章では、日本にとってのODA政策の意義、そして改革について言及し、特に批判の集中している対中政策について言及しています。
筆者の全体的な主張としては、今までのODA政策を東アジアの発展の事例をあげプラスに評価し、これからも民間投資誘発を目指したODAを東アジア地域に行うべきであると述べています。

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