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おこりんぼさびしんぼ (廣済堂文庫)

おこりんぼさびしんぼ (廣済堂文庫)

山城 新伍, 吉田豪
定価 : ¥ 650
発売日 : 2008/08/25
出版社/メーカー : 廣済堂出版
おすすめ度 : (7 reviews)
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カスタマーレビュー
役者という生き方, 2009-11-25
著者である山城新伍氏の訃報に接して、初めてこのような作品があることを知ったのですが、このまま埋もれさせてしまうには惜しい作品です。
本書は、若山富三郎/勝新太郎兄弟の芸に対する姿勢や生き様を、出会いからその最期までの様々なエピソードを交えて、二人と多くの行動を共にした著者が語っています。
芸能人が芸能人について書いてはいますが、よくある暴露本の類では断じてなく、役者というものに人生を賭けた壮絶な漢たちの姿が、悲壮なまでに格好良く、そしてユーモラスに書き綴られています。
主人公が主人公だけにその他の登場人物も、いずれ劣らぬ昭和のビッグネームばかり。
その多くが既に鬼籍に入られていますが、本書の中ではイキイキと往時の姿・声で若き新伍を叱り、困らせ、笑わせます。
主人公の勝新やおやっさん(若山富三郎)のファンのみならず、あの時代を生きてあの時代の映画を愛した人ならば読んで損は無い、むしろ読まねば損をするぐらいの良書です。
是非1人でも多くの方に読んでいただきたいと思います。
若山・勝新兄弟の大河ドラマ, 2009-11-16
水道橋博士の「濃厚民族」で、タレント本の金字塔と絶賛されていた、山城新伍の著作。
読みたくても絶版になっていたので、古本で出ないかとネットをチェックしていましたが、
文庫本で復活。
すかさず買いました。
とても面白かった。
山城さんから見た若山富三郎、勝新太郎、豪快兄弟の実話。
菅原文太、高倉健、大川橋蔵、鶴田浩二、加賀まりこ、太地喜和子etcという
大物芸能人とのエピソードも交えて、中だるみなく一気に読ませます。
大らかだった時代のエピソードの数々は、
豪快なことが出来なくなった今の時代に読むと、面白く、うらやましくもあります。
特に、若山と勝新という兄弟が、最大のライバルで、お互いに尊敬しあい、かつ嫉妬していた
というエピソードが面白かった。
若山組の若頭であった山城さんだからこそ、書けた本。
文章も上手い。
タレント本というよりも、若山と勝新兄弟の大河ドラマ。
オススメ。
隠れた名著・宝物, 2009-08-15
弟・勝新太郎は自伝がありますが、兄・若山富三郎の伝記は息子さんの日記しか知らなかった。
僕は勝新太郎さんよりも若山富三郎さんの一抹の寂しさと『魔界転生』の柳生但馬守の迫真の演技が好きだった。
世間を騒がした勝新太郎さんよりも、ああいった年齢を重ねたいと若山富三郎さんばかりを一時期見ていた。
本書を読んで、実は勝新太郎さんよりも若山富三郎さんの方が滅茶苦茶デタラメだと知って驚いた。
何故、金持ちになるチャンスの焦げ付かない鍋の販売権利を活かさなかったのか?
何故、あんなに借金塗れだったのか?
何故、ああまで勝新太郎さんを意識していたのか?
役者・芸人の兄弟の交錯を、映画全盛期の背景と、父・杵屋勝東治への意識、そして鶴田浩二や高倉健、菅原文太への確執や片岡知恵蔵御大への想いを、山城新伍は時にコミカルに、時にシニカルに描破している。
前半は異様に面白く、後半は徐々に寂しく……
役者馬鹿という言葉は聞かなくなって久しいが、長門裕之・津川雅彦兄弟のエピソードを読むと……芸能記者よ、何故、そういった内容を公表しないんだ!?
余りに間近で見てしまったがために、若山・勝兄弟に人生を乗っ取らた男・山城新伍の綴る本書は、手放せない宝物です。
詰まらない役者みたいな奴ばかりが幅を利かせる今だからこそ、ますます本書は手放せない。
最後に山城新伍さんの冥福をお祈りします。
面白かった!, 2009-02-08
水道橋博士の「本業」や浅草キッドの「濃厚民族」でこの本が絶賛されていたのが文庫で復活。ありがたや・・・。
この本、私は勝新も若山富三郎さんもあまり知らず(特にやんちゃな部分)
読み始めたのですが、それでも十二分に楽しめました。
お、面白い!奇天烈、奇想天外、枠からはみ出すぎ!
今の芸能人って本当に「芸」があるの?
勝新や若山富三郎はずば抜けた「芸能人」だとしても、
あの時代の人たちは本当に「スター」で輝いていたのだな、と
思わされました。
いろいろな面で、常識はずれ、奇想天外、ふざけていて、
ばかばかしくて、でもほろりとする。
本当にいい本でした。
山城さんが「僕はずるくて」といいながら、二人の間や
芸能界の人間関係をすいすいと渡っていく所や
桃井かおりが若山富三郎のロールスロイスを
誰のものかわからず「趣味悪い! 金茶のロールス!」なんて
言われて、若山富三郎が「かおり! あれはゴールドって言うんだ!」など、
本当に面白い話満載の本でした。
本当にオススメ。
面白かったです。
天才・勝新太郎、鬼才・若山富三郎、秀才・山城新伍, 2008-09-12
タレント本を読んだ後で、作品が猛烈に見たくなったら、その本は傑作だろう。勝新と若山富三郎を書いたこの本は傑作だった。山城新伍がテレビ版『座頭市物語』「忘れじの花」にゲスト出演したときのエピソードもハコ書きしか無かった天才・勝新監督の演出ぶりを具体的に語っていて良かったが、酒が飲めずに親分肌に憧れる若山富三郎の顔も無類に面白い。いつかきっと片岡千恵蔵先生の東映の仕度部屋に入ると宣言する稚気、弟・勝新が見に来ると得意のトンボを斬らずに芝居をしたという意気。大映や東映の若山富三郎や山城新伍の映画が見たくなりました。上映されない山城新伍主演の森崎東監督の傑作『喜劇・特出しヒモ天国』も。

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