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カスタマーレビュー
気になる 地球のこれから, 2008-09-11
Amazon.co.jp
話題が集中する自動車業界では、トヨタとホンダをはじめ、2003年以降、相次いでFC車の発売を計画しているダイムラー・クライスラー、日産、フォードなどの戦略に迫っている。各メーカーとも高圧圧縮水素が燃料のメインで、そのさらなる高圧化による走行距離の伸張が競争のテーマになっているという。そのなかで、自社のハイブリッド車が競争相手でもあるというトヨタの事情などを描き出している。
また、家庭用FCでは、ガス業界、電気メーカー、電力、石油業界の各社の取り組みや、モバイル電源としてのFC開発を取り上げている。注目される東京ガスや大阪ガスによる天然ガス改質の家庭用実用機は、「2005年実用化」「2010年普及」がメドになるとのこと。自動車も含めて、2010年が変わり目の年になるのが読み取れる。
本書ではさらに、水素のインフラであるFC車向け水素スタンドの展開状況や、ガスベースへのエネルギー転換状況、将来有力とされる高温型燃料電池の開発動向などを解説し、最後に水素社会への課題や展望をまとめている。楽観も悲観もせずに「多くの技術者が開発に加わって、部品も含め新たなブレークスルーを実現していくことが求められる」と訴える著者の客観的な視線が、FCの「今」をわかりやすく伝えている。(棚上 勉)