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貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!? (PHP新書)

貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!? (PHP新書)

びんぼうくじせだい―このじだいにうまれてそんをした!? (PHPしんしょ) / かやま りか

香山 リカ
定価 : ¥ 735
発売日 : 2005/12
出版社/メーカー : PHP研究所
おすすめ度 : (21 reviews)
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カスタマーレビュー
自分をラッキーと思うことの大切さ, 2008-03-25
 筆者は,バブル景気に間に合わなかった「貧乏クジ世代」(70年代生まれ)の人に対して,エールを送る。
≪私が「ラッキーと思うのも,アンラッキーと思うのも,自分次第」と安っぽい教訓めいたことを前にいった意味が,少しわかってもらえたのではないか。私はなにも,「すべては気のもちよう」といいたいわけでなく,「格差が広がり,階層化が進みつつあるこの日本社会だけど,幸運に関しては,まだそれほどの差はついていないはず。だからこそ,『自分はこんな時代に生まれてアンラッキーだ』とみずから宣言するのはやめよう」といいたかったのだ。70年代生まれで社会的な成功をおさめた人たち(引用注・堀江貴文,羽生善治,熊川哲也,川内倫子など)の,気負わず,ひがまない生きかたこそが,「自分をラッキーと思うこと」の大切さを物語っているのではないか。≫(124頁)
自分は見つかりますか?, 2007-10-19
40歳代の方はなんか自分が見つけられなくなって悩んで
いる方も多いと思います。東京電力OL殺人事件の被害者の
方も自分探しを、街の角に立つことで自分を探していたと言わ
れています。プリティーウーマンの様に街角で会った素敵な
紳士と将来が見つかる可能性も有りますが、自分探しの旅は
多くの方の共感を得たようです。
 自分を考え直すときにお薦めの一冊です。
私達の世代の苦労はこんな程度のものではない!, 2007-10-06
同じように氷河期世代(第2次ベビーブーム世代)出身者からもう一言だけ付け加えたいです。
就職、大学受験が厳しかっただけではないですよ。
私達の世代は、あの凄惨な「体罰世代」でもあるのです。
私達の少し上の人達までが、不思議なほど非行少年を大量に生み出した世代で、教師は殴る、学校は壊すと、大変ひどい不良世代でした。
世論は当然、「子どものうちからどんどん殴るべし」という風潮になっていって(石原慎太郎も本でそう言っていました)、私達の世代になってからは、もう非行化も落ち着いていたのに、教師や親はとにかく「体罰」「躾」の名の下に、毎日のように欠点のあら探しをしては、ひどい暴力(心の暴力も含む)を振るう有様でした。
今の子ども達のように、「幼児虐待」の名の元で守られ、「子ども110番」までできて守られ、というのは何とうらやましいことかと憤慨するほどです。
実際に、今、私達の世代が親になって、幼児虐待を盛んにしているのは、無意識のうちに、当時振るわれた体罰の恨みを晴らしているのに過ぎません。幼児虐待の真犯人は、当時ひどすぎる体罰を振るった大人達です。
しかも腹立たしいことに、非行少年を暴力で封じて、先生が殴られなくなった代わりに、今度は「いじめ」で生徒が殴られるようになると、自分達が殴られるわけではないものだから、もうほったらかしで、「いじめはいじめられる者が悪い」と暴言まで吐いて、何も対策をしない有様です。自分達が殴られていた時は、暴力教師を雇ってまで押さえつけたくせに、暴力の矛先が自分達でなくなったら、自分達には関係ないからと、何も対策を取らずにほったらかしなのです。
本当に、その卑怯さに我慢がなりません。
就職難、想像を絶するほど競争の厳しすぎる大学受験、凄惨な体罰世代と、三重苦です。
私達の世代は、本当に呪われているのではないかと思うほど、不幸な世代なのです。
この事実を、ぜひ、全ての人に知っておいてほしいと思います。
そして本の増版の時には、この私の文章も付け加えておいてほしいの思います
70年代生まれのネガティブな心理構造を指摘, 2007-07-17
70年代生まれが恵まれていないと考えている心理を指摘し、
ポジティブに考えろという精神科医らしい処方箋が提示されています。
およそ同意できる内容ではあるものの、読み終えたときの満足度はさほど高くはありませんでした。
まず結果ありきで書かれています。
つまり70年代生まれを鳥瞰した視点があるのではなく、
貧乏クジを引かされたと感じていることが本書の前提になっています。
また本書を一貫する軸がなく論点の寄せ集めて一冊にまとめた感がぬぐえません。
ただ軽く読み流せるので空き時間に目を通す分にはいいのではないでしょうか。
タイトルと中身のギャップ, 2007-04-02
タイトルと内容紹介に共感する部分があったので読んでみました。
最初に香山さんの診察室に来た団塊ジュニア世代のクライアントを例にしていたのですが、この男性、幸せな家庭を持ちやりがいのある仕事と地位もあり、そしてこれまでも学生の頃から充実した楽しい人生を順風満帆に生きてきたそうで、今現在も「何も問題らしい問題がない、だからこそ未来に希望が持てない」んだとか・・・・
え? これが貧乏くじ世代の特徴なの?としょっぱなから首をかしげてしまいました。
上記の例をはじめ、この本では「挫折した経験がないのに将来に悩むエリートたち」といった小見出しからも伺えるように、読んでて不思議に思うくらい徹底して「ネガティブな勝ち組」だけしか取り沙汰されていません。そして彼らの虚無感を例に取りこの世代特有の傾向のように位置づけていることに非常に違和感を感じました。
同じように虚無感を抱えて生きているにしても、エリートの持つそれと氷河期世代の下流が持つそれではその重さ、根の深さは全く違います。
最後まで読み終えてわかったのは香山さんが対象としているのは、"貧乏クジを引かされた人たち"ではなくて、"貧乏クジ感"を抱えた人たちなんだなあということでした。「君たちは全く具体的根拠がないのに自分の置かれた環境のせいにしたり勝手に理由をつけて悲観してマイナスの泥沼にはまってるだけだよ」という前提で語ってるんですよね。逆に楽観的、前向きで成功した同世代としてホリエモンなどをたびたび取りあげています。
しかし、そうであるなら希望格差問題や下流問題とは全く趣旨が違うと感じました。希望格差問題というのは負け癖のついた下流の負のスパイラルから来る無気力と、努力が着実に結果を生んできた上流勝ち組のモチベーションの高さのギャップがますます経済格差を助長している現実が問題視されているわけですし、それは個人の思い込みではなくまぎれもない現実に直面した結果に由来するものですから。また、団塊ジュニア世代がみんなミドルクラス以上のホワイトカラーなわけもないのに、そもそもこの本ではそれ以下の下流は完全に蚊帳の外で、最初から存在していないかのような印象を受けます。
実際のところ本書の大部分を占める記述はものすごくおおざっぱにいえば単なる「マイナス思考型人間にありがちな傾向およびそこからの脱却法」でしたし、それ自体はうなずける部分が多くあるのは確かですが、内容紹介にしろ導入部にしろ、注目度の高いキーワードや流行りのテーマに対するこじつけ感が否めません。
「貧乏クジ世代」という言葉にあてはまる対象は香山さんの本を読む限り驚くほど狭いですが、本書を読んだことのない世間の人たちには、私がタイトルだけ聞いて「うまいこと言うなあ」と感じたように言い得て妙なその語感から聞いた人に都合よく拡大解釈されて認知されていきそうに思えます。
そうした中で、毎日を必死で生きている下流の団塊ジュニア世代がタイトルや内容紹介に惹かれて、少しは溜飲が下がるかもなどと期待して手に取ることもあるでしょう。にもかかわらず肝心の中身が、自分たちはおいてけぼりでエリートの甘え(少なくとも下流から見ればそう感じるでしょう)に対して異議を唱え奮起を促すような内容では、社会からの疎外感を感じてセルフイメージを悪化させるだけかもしれません。そういう意味でかなり無神経なタイトルではないかとやや不快感をおぼえます。

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