二進表現での数値評価からIEEE754浮動小数点演算と取り扱い、ブール代数や80x86プロセッサファミリを例にとったアセンブラとレジスタの効率的な使い方などなど、それを日常的に使う業務プログラマにとっては基礎中の基礎が各章に収められている。これを手に取ったある知人のSEは言った。『基礎をここまできちんと突っ込める人は尊敬に値する』と。
この本の真実強力なところは、それら基礎的な知識が体系付けられ、総覧として一冊の本に纏まっているということだ。KnuthのThe Art of Computer Programmingの模範的な補足とすら言い得る。
高級言語の強みは環境の実装の詳細に拘らないことにあるのは勿論だが、細部に神が宿ることもまた真実であり、言語規格による設計思想の『矯正』だけで現実が解決しないことを理解している人になら、このシリーズの目指すところもまた、強い共感をもって受け入れられるに違いない。
惜しむらくは10年前に読みたかった(苦笑)。
早く続編の邦訳が待たれる一冊だと、皆さんに勧めて歩きたい。